ニンジャスレイヤーのあれこれを綴るブロゴ

ニンジャとかの話を書きます。

ついに始まったニンジャのアニメイシヨン。その時歴史は動いたのか?

2015年4月16日、ついに配信された「ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン」

注目度の高かったこの作品、一体どんな物になったのだろうか?

今回は内容についてのあれこれよりも、配信開始により起こった事に重きを置いて記事を書こうとおもう。

勝手な想像や主観が大いに混ざるどころか大半を占めると思うので、狂人の戯言、イタいファンの妄言とでも思って頂きたい。

 

生放送が配信された時に何が起こったか

「ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン」は、数々の動画サイトで配信されているが、ニコニコ生放送が世界最速配信である。2015年4月16日23時、第1話「ボーン・イン・レッド・ブラック」が配信された。

その結果、何が起こったか。ファンコミュニティ(#njslyrタグ上やTL)で多く見られたのは困惑、幻滅、爆笑、ともすれば怒り。

ちょっとした炎上である。ネオサイタマが炎上するより早くファンコミュニティが炎上してしまった。

何故そうなったか。未見の方はとりあえずここで観てみよう。12分くらいしか無いのですぐ観終わるし。

www.nicovideo.jp

こんな感じのアニメでした。多くのニンジャヘッズ、つまりニンジャスレイヤーという作品のファンたちが原作を読み、それぞれの脳内で構築していた世界観や表現から大きく離れた出来。中には愛が憎しみに代わり荒れ狂う人も…

その後生放送では無い1週間無料の通常の動画も配信開始、動画タグは荒れに荒れ、編集合戦とこちらでもちょっとした炎上である。

 

ファンそれぞれが自分の中で育てたイメージとの剥離

そうなった原因は単純明快。「思ってたのと違う!!」要はこれである。

以前の記事でも少し書いた事があるが、筆者の中のニンジャスレイヤーという作品は「ダークな世界観の中で繰り広げられる笑えて泣けて燃えて萌える総合エンターテイメントな作品」であり「スゲーかっこいい作品」である。

他の多くのニンジャヘッズも大体似たような認識ではないだろうか?あくまで想像でしかないけれど。

なので、アニメも当然そういう物が出来上がる…と思いきや、アレである。数々のプロモーションを行い、たっぷり時間をかけ、出来上がったのがアレだ。

ニンジャスレイヤーという作品に対して強い思い入れがある人にとって「スゲーかっこいい作品」のアニメがあんな感じになった。荒れるのも理解出来る。

筋金入りのファン以外はどう受け止めたのか

さて、元々の原作ファンたちの反応についてここまで書いてきた。では、それ以外。作品の名前は聞いたことがある、アイエエエって奴でしょ?くらいの人達の反応はどうなったのか。

ちょっとTwitterで「ニンジャスレイヤー」をツイート検索してみると、そういった人達の反応が出てくる。

勝手にツイートの引用はしたくないので大体ざっくりとまとめると「ニンジャスレイヤー見たけどなにこれwwwwwwww」「斜め上すぎるだろwwwww」「めっちゃ面白かった」「意味がわからない」等、そんな感じの感想が見られた。

つまり多くの人がゲラゲラ笑いながら観たのである。好意的に。スカムなギャグアニメとして。

この光景って、どこかで見た事があるのだ。

初めてニンジャスレイヤーという作品に触れた時って、どんなだったっけ?

この原作ファン以外のリアクション。見覚えがあるのは当然で同じようなリアクションを「ニンジャスレイヤー」を知り、初めて読んだり非公式Wikiで用語集を読んでみた時の筆者自身のリアクションと同じだった。

当時はもうゲラゲラ笑いながら読んだのだ。マルノウチ・スゴイタカイビルとかはもう出てくる度に吹き出した。

そうやってツッコミを入れたり笑いながら読んでいるうちにふと、「あれ、これって普通に話が面白いしシリアスなんじゃないか…?」とか考えるようになり、いつしかドップリと嵌っていったのだ。

過去最大規模での「初見の笑撃」が起こっている

熱心なファンの反応とよく知らないまま初めて触れた人達の反応、ここには大きな隔たりがあった。もちろん、熱心なファンの中にもゲラゲラ笑いながら観た人も大勢居たし、筆者もゲラゲラ笑いながら観た。何回観ても笑う。筆者は不条理で滅茶苦茶な作品が大好物(ハッピーツリーフレンズとか)なので、もう大のお気に入りである。

第1話の再生回数はこの記事を書いている4/19 15:30時点で646,193再生。Twitter上では初見の人がゲラゲラ笑った感想を述べ、中には「もう10回くらい観てしまった」みたいな人も居る。飯のタネだとばかりに偏向やねつ造を平気で行い扇動を行う事で悪評高い有名ブログなんかも「とんでもないクソアニメ」と騒ぎ立てさらに注目度は高まる。アニメを見て「本当にこんななの?」と書籍を買った人も居た。

この光景、どう見えるだろうか?筆者にはもう原作サイドの目論見通りの大成功の光景にしか見えない。

今まで存在は知っていたが媒体が活字であるからとか、書籍が高いだとか、能動的に作品に触れに行くまでの興味は無かった人達が無料配信のアニメという気軽さに釣られて視聴したのだ。恐らくそれは過去最大規模で。

そして、その中の少なくない数の人がゲラゲラ笑いながら視聴した。毎週追ってくれる人も居るかもしれない。

その毎週追っていく人達の中には過去に筆者が通った第二段階である「あれ?普通に面白くてシリアスなのでは?」に至り、最終的にドップリとハマっていく人も出てくるだろう。

その印象、感想の推移を今後数多く見られると思うと、今非常にワクワクしている。自分が好きな物が他人も好きになってくれるって、嬉しい事だから。

「なんだこれwwww」と笑う最初の段階としての掴みが、第1話でバッチリ決まったのだ。

 

じゃあお前はシリアスで真面目なアニメは見たくなかったのかよ?

そう問われるなら、そりゃあ見たかった。困惑せず最初から受け入れてゲラゲラ笑って観れたのかよ?と問われるなら困惑はした。スキャッターへの4連続イヤーッ!のシーンくらいまでは。

だが、今まで書いたように原作サイドが「間違った日本観や日本語を笑いながら読む」→「実はシリアスな事に段々気付く」→「重厚かつ練られた展開、魅力的なキャラクターにいつしか作品自体にド嵌り」という多くのファンが辿って来た道を、アニメによってもう一度最初から起こそうとしているのなら…

シリアスで真面目に作ったニンジャスレイヤーにはそれが可能だったかどうか、個人的には疑問に思う。もちろん一定数の新規ファンは獲得出来ただろうが、今回のこの作り程のインパクトを、多くの人間に残せただろうか?

シリアスで重厚でありながら、やっぱりトンチキな表現や要素で笑う。その面も間違いなくこの作品の一面なのだから。

結局歴史は動いたのか?

うだうだとまとまりの無い文章で思う事を書き殴って来たが、結局どうだったのか。もちろん先ほど書いた「原作と同じ手順で深くハマらせる為に極力トンチキにした」という狙いは公式が発言した事では無いし、仮にそうだったとしてもこの先にこれこれこういう狙いだったのだ、と語られる事はまず無いだろう。

なのであくまで筆者が実際に1話を見た感想から来た予想である。

で、その予想を前提に考えた場合、多くのアニメで初めて触れた人をおおいに笑わせた事実はとても大きい。この先、1ヵ月先なのか半年先なのか、あるいは2週間後か、「あれ、この作品って…」と多くの視聴者が思い始める時が来るだろう。全話配信が終わった頃には、世間の評価は今現在と全く違った物になっているかもしれない。その瞬間こそ歴史が動いた瞬間とも言えるし、そのための下地がこの第1話で整った。筆者はそう考えている。

まあそうなるとシリアスで重厚なアニメ化を期待していた原作ファンが割を食ったみたいになってしまうのだが、この作品はいつだって予想を裏切り、越えて来た。24話ある内の最初の1話だけで全部を決めつけるのは早計では無いだろうか?この作品はきっとこの先、まだまだしでかすし、あのスタイルのままで、泣きエピソードではきっちり泣かせて来るだろう。

 

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